ポケモンパワーだッ!
7月13日(金)公開のポケモン映画最新作「みんなの物語」を見てきました。
正直、公開直前まで一切の情報がなくてどんな映画なのか全然わからず「雰囲気だけの映画じゃないのか?」などと興味を持っていませんでしたが公開日になる3時間前にマルチスケイルルギアにつられて前売り券を購入。
せっかくなので今日、つまり公開日の朝見てきました。(朝イチのをみるつもりだったけど寝坊した)
いやあ………クッッッッッソ面白かった。
「みんなの物語」ってなんやねん……って思ってたんですけどこれは「みんなの物語」以外タイトルのつけようがないですね。
たくさん泣きました。本当にいい映画だった。
以下、感想です。
ネタバレ度控えめの感想(物語の核心に触れないぐらい)
少しのネタバレも嫌な人はブラウザバック
いろいろぼかしながら書いてるんですけど勘のいい人は想像できちゃうかも。
↑めっちゃかわいいですよね
さてさて僕の中に物議を醸し出していた「みんなの物語」というタイトルと「正直何をする映画なのか内容がよくわからない」ってことなんですけど見てみたら「みんなの物語」ならば内容を出せなくて当然の内容でした。
この物語の主人公はサトシではないんですよ。
サトシだけではないんです。
映画の中全体での「目標」は存在しているんですけど、実はそれってそこまで大事じゃないんですよ。
メインキャラクターがそれぞれ問題を抱えていて、その全員がそれぞれの問題を抱えていてそれを乗り越えるためのそれぞれのストーリーがあるんです。
だから「みんなの物語」だし、映画の目標よりそれぞれの目標を達成することに重点が置かれているので予告で「この映画は」なにをするのか表現されてなかったんですね。
つまり、群像劇ってやつです。
ポケモンで群像劇というスタイルはすごく新鮮な感覚でした。
さらにいうとキャラクターの行動し、行動した結果別のキャラクターの行動に影響を与える……というところがかなり丁寧に作られていたような印象を受けました。
言い換えると「そのキャラクターはなぜその場所にいてその行動をしたのか」という理由付けがしっかりされていて、その結果、終盤で目標達成につながっていくという物語の組み立て方が非常に上手だったと思います。
くどいくらい言うんですけど、かなり丁寧に作り上げられていますよ、この映画。
また「メインキャラクターたちが抱えている問題」についてなのですが
このCMででてくるサトシのセリフ
「一人でできないこともポケモンがいるとなんでもできるってなんか思うんだ」
というセリフの通りキャラクターたちが乗り越えなければならない壁にぶつかったときその後押しをしてくれる存在がポケモンたちとなっています。
ポケモンたちがキャラクターを後押ししてくれるから彼らは問題を乗り越えるための第一歩を踏み出すことができる。そしてそこからどこまでも進めるようになる……ということを描いているんです。
いやあ……いいですよね。こういうの。ポケモンたちもきっと「みんな」に含まれているんですよね。
そしてそんな映画と同じタイミングで、そして上映前のCMでこんなCMが流れるんです。
最後のキャッチコピー「どこまでも行ける、君となら。」
ポケモンがいることで進める道をテーマにした映画の公開直前にこんなCM流されたらめっちゃ欲しくなっちゃうじゃないですか……ずるいって……マーケティング上手いな~ほんと。
ちなみにサトシはかなり経験をつんでいて他のキャラを引っ張るポジションにいます。だからサトシは実質ポケモンです。
まあ冗談はさておき、さんざん「女の子っぽい」といわれた本作の絵柄ですがサトシ自体はめちゃくちゃイケメンとなっております。
XYサトシ並のイケメンです。
ホントくっそかっこいんで絵柄に惑わされずに見てください。
あとアクションシーンの作画もかなり気合入ってます。カメラワークとかも含めてくかっこよく仕上がっているんでそのあたりの見応えもバッチリですよ!!!
このあとガッツリネタバレしていくタイプの感想を書いていきます。
ネタバレ度強めの感想
今作におけるキーパーソンは4人。
怪我のせいで走ることが怖くなった女子高生リサ
人付き合いは苦手で自信が持てない研究者トリト
ウソがやめられなくなったホラ吹き男カガチ
ポケモンが嫌いなおばあさんヒスイ
彼ら4人がそれぞれ抱えている問題を映画の中で起きた事件・事故を解決していく中で乗り越えていくのが本作の主軸となっています。
そして「乗り越えるための助けとなってくれるのがポケモン」という話をしましたが実は彼ら4人(+α)もそれぞれの壁を乗り越えるための手助けをしているというところも魅力の1つだなと思っています。
もちろん、直接的なものではありませんが。
例えばポケモン嫌いのヒスイが再びポケモンと触れ合うようになったきっかけはなんだったでしょうか?
トリトの作ったあまいかおりを使った薬品ですね。
これが原因でヒスイはワニノコやネイティオといったポケモンたちに付きまとわれるようになります。
リサはカガチのついたウソが原因でサトシと出会うきっかけを作り、そのおかげでイーブイと出会うことができるようになりました。
他にもいろいろあるんですが長くなってしまうので割愛。
こういったポケモンを介してお互いの思惑や事情が交錯して展開されていって
お互いの事情やできることが余すところなく「フラウシティを守る」という目標にいかされていく手腕は見事と言わざるを得ません。
災害のきっかけとなってしまったロケット団も最後には打開のきっかけを作っていたりしてキャラクターの行動のほとんどに意味があったのが素晴らしい。
地味にリサの弟であるリクも大事な役割を担っていたのも見どころですね。
サングラスと生放送配信が伏線になってるの好きです。
他にも消火活動でウソッキーがものまねで水をだしてるところとかトゲピーが指をふるから効果力の水技だしていたりして、そういったところも細かくて良かった。
そして何よりも僕が一番気に入っているのがポケモン映画お決まりの最初にポケモンの世界を紹介する石塚運昇さんによるナレーション「ポケットモンスター、縮めてポケモン」のくだりなのですが今作ではEDの直前に入ってます。
ポケモンたちと一緒ならどこまでも行ける、何度でも行けるということを作中で示し、ポケモンと人間の絆を描いた後個のお決まりのナレーションが入ってからのタイトル、そしてEDというスタイルはしびれました。
本当にいい作品でした。
福岡のライブといい今週は泣かされてばっかりですわ。
それでは。