抹茶タケノコ

毎週日曜に小説の感想を投稿しています。

【感想】小説の一口感想まとめ その88

一カ月ぶりの更新です。

ポケモンとか仕事が忙しくて読書モチベを確維持できないまま気づいたら年が明けてました……。

 

今年は毎週更新できたらいいな……すでに初週からしくじっていますけど。

 

というわけで、今週読んだ本の感想を語る記事その88です。

 

読んだ本には僕の好みへの適合度を示す指標として以下の基準で点数をつけていきます。

 

10~9:文句なしに好き。10点は特に好き

8~7:気になるところはあるけど見てよかった。面白かった作品。

6~5:面白かったけど、なんか気になる、もやもやするという部分が勝る作品。

4~3:最後まで見たけど、あまり感じるものがなかった作品

2~1:最後までみてもなんか納得できなかったり、無理して最後まで見た作品。

0:嫌い。

X:評価不可能

 

#123 人工知能

人工知能 (PHP文芸文庫)

8点

 

人工知能の悪用によって発生した事件を紐解くサスペンス……という触れ込みですが、ストーリーの7割ぐらいは人工知能エンジニアである主人公の半生で構成されています。

したがって、推理要素はかなり控えめ。

事件の解決や背景も結構あっさりというか、予想が用意なので推理物として楽しもうとすると多分がっかりします。

 

ですが、ストーリーの7割を占める主人公の半生は(半分ぐらいは彼の人間性が問題で)波乱万丈でありとフィクションとしてみる分には見ごたえ抜群です。

彼の行動力もあってかぐいぐい話が動くので、職業ものとしてみるとかなり面白い。(社会人になるまでは無茶苦茶な人間なので結構腹が立ちますけど)

 

あっさりしていたと述べた事件の真相についても「人工知能は危険!」「悪者!」と言った感じではなく、
どちらかといえば、これからの社会に警鐘を鳴らす「人工知能っていう高等技術使えるの?」といったメッセージの籠った内容になってました。

 

だからこそ事件の背景があっさりしていたのが本当に残念。

もうちょっと深堀してもらえたらなぁ~、と思わずにはいられない。

今回の8点のうち7点ぐらいは「主人公の自堕落で波乱万丈な人生が面白かった」というところを評価していると思ってください。

 

#124 琥珀の秋、0秒の旅

琥珀の秋、0秒の旅 (ガガガ文庫 ガは 7-5)

9点

時が止まった世界に取り残された高校生の男女が、函館から東京まで徒歩で移動する過程を描いたロードムービー(ムービー?)です。

 

二人がちょっと弱音を吐きながら旅する様子を描く話なので、大きく盛り上がる場面はないのですが、時間が止まった世界の考察・描写作りこみが素晴らしい。

特殊な舞台設定ならではの旅のトラブルや発見をきっちり描いているので満ち足りた気持ちがあります。

 

二人旅は本当にあっけなく、些細なことで終わってしまうんですけど、時間が止まってしまった理由を考えると、そのあっけない終わり方も個人的には魅力的に感じられました。

 

年明け早々良作が連発して、幸先の良いスタートを切れて満足です。

【ポケモンSV】ブーバーンを考える

 

ブーバーン。

ダイヤモンドパールで初登場したブーバーの進化系。

公式からは特殊炎タイプの最強クラスと評価を受けて配布された実績のあるポケモンである。

余談だが同じ企画で僕の推しポケであるドンカラスは特殊悪タイプ最強クラスとして紹介されていた。何をもって特殊最強なんだろう……ヘルガーの方が特攻種族値高いのに……(物理枠はマニューラだった)

 

話を戻そう。

 

かつては最強の名声を得たポケモンだが、現時点では正直、微妙である。

確かにダイパの時点では準伝ではない炎ポケモンの中では最高の特攻種族値を持っていたが、その座はダイパ発売の数年後にシャンデラに奪われてしまった。

 

……というか、別に第4世代の時点でもゴウカザルというライバルが強すぎてずっと何とも言えない立ち位置のポケモンである。

入手手段も無駄にめんどくさい*1

 

そんなブーバーンであるが、今作にて実に興味深い強化をもらえたので色々考えてみたいと思う。

 

SVでのブーバーンの強化内

この指とまれ”を習得した。

だから何? という話かもしれないが、炎耐性、氷耐性を持つ”この指とまれ”使いは今まで存在しなかった。

……正確には第5世代のポケモンパンキャンペーンで配布されたゼニガメと、実はXD産ブーバーが覚えられるのだがあまりにも限定的すぎるのここでは除外する。

少なくともSVではブーバーンしかいない。*2

特性・ほのおのからだを持っているので、神速などの接触技を引き付けてワンチャン火傷を狙う……みたいな動きもできる。

 

ちなみに、ハイパーボイス、はたきおとすなどのそこそこ有用な技を習得した。

ブーバーンの抱える課題

 

※画像はポケモン徹底攻略(https://yakkun.com/sv/zukan/n467)より引用

 

物理耐久がひっくい!!!

HB特化してようやくA特化カイリュー(持ち物なし)のノマテラ神速を2発耐えられるようになる。火力補助アイテムあったら2発で沈む。

この耐久で物理のこの指を任せるのはちょっと怖い。

ついでにすばやさも83と低め。具体的にはゴリランダーより遅いのでこの指では猫騙しを吸えない。

 

正直、これやるなら輝石対応していて素早さ種族値も高い進化前のブーバーでいいんじゃないか・・・? という気がしている。

ブーバーって特攻も輝石なしの物理耐久もあんまり差がないし。

 

さらに言うと、この指とまれというギミックが強いのかという疑問もある。

受け身のギミックだし、横に立つポケモンが強力であってこそ意味を成すものだからね。

 

ただ、やっぱりこういう独自性を持ったポケモンについて考えるのは楽しい。

HB特化@ゴツメとかでユニークな動きとかできないかな。

 

 

 

*1:進化アイテムであるマグマブースターは、プラチナ発売までは野生のブビィから奪うことでしか入手できない。しかし、ブビィはリーフグリーンをDSのGBAソフト用スロットに差し込んでいないと出現しないのである

*2:「炎タイプのこの指使い」というくくりだとオーガポンという圧倒的に強いライバルがいるのは内緒だ!

感想】小説の一口感想まとめ その87

今週読んだ本の感想を語る記事その87です。

 

読んだ本には僕の好みへの適合度を示す指標として以下の基準で点数をつけていきます。

 

10~9:文句なしに好き。10点は特に好き

8~7:気になるところはあるけど見てよかった。面白かった作品。

6~5:面白かったけど、なんか気になる、もやもやするという部分が勝る作品。

4~3:最後まで見たけど、あまり感じるものがなかった作品

2~1:最後までみてもなんか納得できなかったり、無理して最後まで見た作品。

0:嫌い。

X:評価不可能

 

#122 転生刑事

転生刑事 (実業之日本社文庫)

 

8点。

何者かに殺されて1年前の自分にタイムリープした不良刑事が、1年後の世界で自分を殺した男を探しているうちに、数年前に迷宮入りした事件の調査になっていた・・・というお話。

 

テンポが良くてエンタメ性に富んだ良作、って感じでした。

終盤で明かされる事件の裏側の説明は詰め込みすぎ感ありましたが、それ以外は普通に面白い作品だったと思います。

特に主人公である悪徳刑事のダメ人間ぶりが良かったですね。

タイムリープした直後は「恨みを買って殺されたかもしれないしまっとうに生きよう」なんて言ってたのに気づけばギャンブルなり女遊びなりに走って「簡単に人って変われないね」みたいなことを言っちゃうダメ人間具合が見ていてとても気持ち良かったです。

 

 

 

【デュエプレ】毎回アンケートに書こうと思って忘れる文句のメモ【キャンセルって何】

 

デュエプレさんよぉ!!!!

 

カード検索機能とかデッキ編成が使いにくいんだよぉ!!!!!!

 

……と、常日頃思っているのですが、いざユーザーアンケートを書くときになると忘れてしまうのでメモがてら書き綴っていいこうと思います。

 

……なんて準備してたらユーザーアンケート始まりました。

私みたいに日常からUIに不満持ってるのにアンケートに書き忘れる人、いましたら参考にどうぞ。

 

目次

 

実際に書いたこと(500文字に収まることを確認済み)

 

ゲーム内、公式サイト問わずデッキ編成・カード検索機能が使いづらいです。

[共通]
・8コスト以上のカードもコストごとに絞りこめるようにしてほしいです。
・そろそろフリーワード検索をAND検索に対応してください
・検索対象をメインデッキと超次元ゾーンで切りかえられるようにしてほしいです
弊害の例:8コスト以上のカードを調べたいときにサイキックの裏面が引っかかる

[公式サイト・カードリスト]
・フレーバー、CV、イラストレーターをデフォルトで検索対象に含めないで欲しいです。
弊害の例:「ドラゴン」で検索するとフレーバに「ドラゴン」とある非ドラゴンカードが引っかかる

[公式サイト・デッキ編成]
・検索条件のリセット機能をください
・詳細条件の設定欄を開くと検索結果の枠が狭くなって見づらいので、枠の配分を調整して欲しいです


[ゲーム内:デッキ編成]
画面遷移の選択肢がOK/キャンセルだけでどうなるのかわかりにくいです。
例:デッキを保存せずに「戻る」を押した時に出る「キャンセル」は保存せずにデッキ一覧に戻るのか、「戻る」ボタンを押したことをキャンセルするのかわかりにくい。

 

詳細(というか愚痴)

先日、デッキビルド杯に挑戦して実感したのですが、も~~~ほんっとにデュエプレのデッキ編成機能が使いにくい!!!

創作意欲で乗り切りましたが正直もう二度とやりたくない・・・。デッキを自分で考える気力が起きないのも無意識にこの使いにくいUIを割けていたんだなぁ、と実感しました。

 

以下、個人的にキツイと思ってる仕様に詳細な文句を書いていきます。

 

フリーワードでのAND検索ができない

これがマジで一番困ります。早くなんとかして。

デッキの足りない部分を埋めてくれるような能力を持ったカードを探すときに本当に煩わしい。

何が困るって類似した効果を持ったカードを知りたいときですね。

まあ、デュエプレは類似効果は割としっかり文言統一されているらしいので、意外とテキストの一部分を抜粋して検索すれば見つけられるのですが、できればキーワードをかいつまんでAND検索したい……。

8コスト以上のカードをコストで絞り込めない

せめて10コストまでは絞れるようにしてほしいですね・・・。

最近コスト8以下まで踏み倒せるカードが増えてきたのに、コスト8だけを絞り込めないのがちょっと鬱陶しいです。

特にサイキックやドラグハートの裏面って大抵8コス以上なので検索妨害されるのも煩わしい。まあこっちに関してはカードタイプからサイキックを外せばいいだけなんですけど。

 

 

フレーバーがデフォルトで検索対象に含まれる

公式のカードリストあるじゃないですか。

dmps.takaratomy.co.jp

 

ここ、フリーワード検索の検索対象にはフレーバーとかCVとか対戦面では関係ない項目がデフォルトでで検索対象になっています。

 

 

これが、まあ、邪魔なのです。

いや、需要はあると思いますよ? でも、デフォルトで選ばれてなくてもいいじゃないですか。

どれぐらい影響があるかは「ドラゴン」で検索してください。

メンデルスゾーンといい「ドラゴン」が指定されてるカードはたくさんありますよね。

そして「コスト(昇順)」に並べ替えてみましょう。

 

 

何枚か見えますね。ドラゴン全く関係ないカードが。

チェックボックス外せよって話なんでしょうけど、リセットボタン押すと再びチェックが入っちゃうんですよね。

全く別の効果のカードを知りたいときにいちいちチェックを外す必要があります。

 

ちなみに、ゲーム内のデッキ編成画面は問題ありませんが、公式サイトのデッキ編成機能を使うとデフォルトでこの表示になります。

しかもフレーバーを検索対象から外せません。なんでだよ。

 

 

公式サイトのデッキ編成が使いにくい

まず、検索条件のリセットが欲しい。

そして詳細条件欄を開いたときの表示をなんとかしてほしい。

 

8枚しか検索結果表示されないの使いにくいって・・・。

どう考えてもキーワード能力の枠広すぎるよ!!!

あと、「スピードアタッカー」と「スピード・アタッカー」で中点のあり/なしがあるのはなんなんだ。

 

ちなみに、正しい表記は「スピードアタッカー」(中点なし)です。

中点ありだとファルコン・ボンバーしかヒットしません。

 

また、ファルコン・ボンバーは正しい表記(中点なし)だとMode Change版しかでてきません。

 

アプリ内のデッキ編成が使いにくい

公式サイトのデッキ編成画面が使いにくいだなんだと文句たれましたが、ゲーム内のデッキ編成画面はもっと使いにくいです。

私は公式サイトの方が比較的マシだと思っているので、自分で考えてデッキを組むときは公式サイトで組んでデッキコード使ってます。

キーワード能力で絞り込めないのに、公式サイトと同様にAND検索できないので求めている能力を持ったカードを調べるのが本当に大変。

まあ、デュエプレは強力なデザイナーズコンボが多いので、紙のデュエマほどニッチな効果を持ったカードが欲しいときってあんまりないんですけどね。

アプリ内のデッキ編成画面遷移をOKかキャンセルだけで決めさせないで

が、そんな検索性の悪さがどうでもよくなるほど厄介な仕様があります。

例えば以下の状態までデッキの枠を考えたとしましょう。

 

 

あと4枚に何を入れるか悩ましいですね。

しかし、ここでちょっと用事ができてデッキ構築を中断する必要が出てきたとします。

「デッキ保存」を押します。すると、36枚しかデッキがないのでこんな表示がでます。

 

 

あんま適当なカード入れられると面倒ですよね。「キャンセル」を選びます。

 

 

ここで「OK」を押すと保存してデッキ一覧に戻り、「キャンセル」を押すとデッキ編成を続行します。

……正直、わかりにくくないですか?

この2段階の選択いります?

「オススメのカードを入れて保存」 or「 40枚に満たない状態で保存 」でよくないですか?

 

まあ、ここは余計なステップがあるだけで煩わしいなあ、ぐらいなんですけど、
問題は「デッキを保存」ではなく「戻る」を押したときの挙動です。

「戻る」を押すとこんな表示が出ます。

 

 

この「キャンセル」は、「戻るというボタンを押したこと」のキャンセルでしょうか。

それとも、「変更内容の破棄」という意味のキャンセルでしょうか。

 

ちなみに正解は後者です。

キャンセルを押すとデッキを保存せずにデッキ一覧に戻ります

 

よく考えればデッキ一覧に戻ろうとしたときに「デッキを保存しますか」と聞かれていて、
それをキャンセルするので「変更内容を破棄して戻る」という結果への納得感はあります。

でも正直、「キャンセル」という言葉の意味が広いのでわかりにくい。

スマホはタッチパネルなので意図せず戻るボタンを押してしまうこともありますよね。

その時、とっさに適切な対処できますか?

私は何回か間違えてデッキを1から作り直したことが何度もあります。

……まあ、私がそそっかしいだけなのかもしれませんが。

 

さて、ここでもう一度40枚未満でデッキを保存したときの選択肢を振り返ってみましょう。

 

 

 

同じゲーム内に「キャンセルを押すと変更を反映せずにデッキ一覧に戻る」という挙動があることを知っていると、ここで「キャンセル」選ぶの怖くないですか?

だからといってOKを押すと、残りの枠を適当なカードで埋められてしまいますよね。

36枚まで決まって居たらいいですけど、20枚までしか決まってなかった時だと、20枚分の適当なカードが入って、再開時に自分で選んでないカードをどけるの面倒です。

でも「キャンセル」選ぶのは怖い。

だって「キャンセル」を押したらデッキの変更内容が破棄される、という経験を知っているから。

 

これ、なんとかしてほしいなあ・・・。

冷静に考えれば大丈夫なんでしょうけど、毎回状況と質問文を理解して選ばなきゃならないのって地味にストレスなんですよね。

もうちょっと直感的な選択肢を表示してほしい……。

 

ちなみに私は、このややこしさの正体は、

起こしたいアクションを起こせる選択肢に一貫性がないから

という部分が大きいと思っています。(まあ、そもそも皆さん悩まないのかもしれないですけど)

 

「デッキ保存」は基本的には現状を保存したいときに押すボタンです。

そして狙ったアクション(=デッキを保存)を起こせるボタンは「OK」です。

 

一方、「戻る」ボタンは「デッキの変更を保存せずに戻りたい」ときに押すボタンです(誤タップでなければ)。

デッキを作ろうと思ったけど、形にならなかった時とか、

既存のデッキをいじったけど配分とか微妙なので元に戻したい時とかですね。

そんな時に「戻る」を押します。

OK/キャンセルの確認画面が表示されます。

デッキの変更を保存せずに戻れるのは「キャンセル」なんですよ。

 

ここに一貫性がないから確認画面の選択肢に悩むわけです。……あくまで私は。

 

選択肢の一貫性を取るなら「戻る」を押したときの確認画面を

  • 質問:保存せずに終了しますか?
  • OK:保存せずに終了する
  • キャンセル:戻るボタンを押したことのキャンセル(デッキ編成の続行)

って感じにすればいいと思うんですけどね。

……まあ、「OKを押せば保存はできるよ。そういう一貫性を取っているよ」という設計なのかもしれませんが。

 

 

【感想】小説の一口感想まとめ その86

今週読んだ本の感想を語る記事その86です。

 

読んだ本には僕の好みへの適合度を示す指標として以下の基準で点数をつけていきます。

 

10~9:文句なしに好き。10点は特に好き

8~7:気になるところはあるけど見てよかった。面白かった作品。

6~5:面白かったけど、なんか気になる、もやもやするという部分が勝る作品。

4~3:最後まで見たけど、あまり感じるものがなかった作品

2~1:最後までみてもなんか納得できなかったり、無理して最後まで見た作品。

0:嫌い。

X:評価不可能

 

#121 帝国第11前線基地 魔導図書館、ただいま開館中

帝国第11前線基地魔導図書館、ただいま開館中 (ガガガ文庫)

 

4点。

ファンタジー戦記もの。

戦況を打破する力を持った本である魔導書を本として愛するがために兵器としての運用を回避しようと図書館司書が奔走するというお話です。

特殊な環境と変わったコンセプトの掴みはばっちり。びっしり描かれた世界観描写の読みごたえは抜群。

ただ、堅実に積み上げられたストーリーではあるものの、
そこまで強烈な面白味を感じられませんでした。

でも途中で辞めようと思うほどつまらないわけでもない出来。

つまり、最後まで読み進めたくなる程度には面白いということです。終わり方も悪くなかったです。

読み終えた時すごく疲れましたけどね。おかげで読み終えるのに2週間かかってしまった……。

 

あとこれは完全に余談ですが、昨今「メートル法がファンタジー世界で使われてるわけない*1だろ!」みたいな主張を最近Twitterでよく見るじゃないですか。

本作はその辺ちゃんとしていてですね、本当に独自の単位で長さを表現しています。

で、実際そういう作品を読んでみてファンタジー世界で独自の単位系を使って表現されるとこんなにもピンとこないものなんだ、って思いました。

 

 

 

 

 

 

 

*1:1メートルの定義は地球の大きさをもとに決められた。メートルという名前自体もギリシャ語由来

【感想】小説の一口感想まとめ その85

今週読んだ本の感想を語る記事その85です。

 

読んだ本には僕の好みへの適合度を示す指標として以下の基準で点数をつけていきます。

 

10~9:文句なしに好き。10点は特に好き

8~7:気になるところはあるけど見てよかった。面白かった作品。

6~5:面白かったけど、なんか気になる、もやもやするという部分が勝る作品。

4~3:最後まで見たけど、あまり感じるものがなかった作品

2~1:最後までみてもなんか納得できなかったり、無理して最後まで見た作品。

0:嫌い。

X:評価不可能

 

#120 夜のピクニック

夜のピクニック(新潮文庫)

 

10点。

読み終わった後、思わず頬がちょっと緩んでしまうような後味の良い名作でした。

 

「クラスメイトと異母兄妹である」という誰にも言えなかった秘密を抱えている主人公が、その秘密を清算しようという決意を胸に高校最後の伝統行事「歩行祭」に挑む、という作品です。

兄妹と言っても、父親の不倫できた異母兄妹なので関係性は悪く、二人は一度も話したことがありません。「清算」とは腹違いの兄に話しかけることを指します。

歩行祭」は全校生徒が夜通しかけて80km歩くという変わった行事なわけですが、「クラスメイトが異母兄弟」という秘密を抱えている事実がいい感じのスパイスになっていて、夜通し歩くだけのイベントの中で進んでいく人間模様が面白かったです。

 

互いに腹違いの兄妹どう接していいのかわからなかったり、距離を取っているせいで他のクラスメイトに妙な勘違いをされたり。

他のクラスメイト達はクラスメイト達で高校最後の行事の渦中で学校の思い出、後悔、将来のことを語りあったり。

そんな良い意味で未熟な登場人物たちの姿にノスタルジックな気持ちにさせられて読み終えたら、不思議な幸福感に包まれました。

面白かった。そして、それ以上に「読んでよかったなあ」という穏やかな気持ちにさせてくれる作品です。

 

【感想】小説の一口感想まとめ その84

今週読んだ本の感想を語る記事その84です。

 

読んだ本には僕の好みへの適合度を示す指標として以下の基準で点数をつけていきます。

 

10~9:文句なしに好き。10点は特に好き

8~7:気になるところはあるけど見てよかった。面白かった作品。

6~5:面白かったけど、なんか気になる、もやもやするという部分が勝る作品。

4~3:最後まで見たけど、あまり感じるものがなかった作品

2~1:最後までみてもなんか納得できなかったり、無理して最後まで見た作品。

0:嫌い。

X:評価不可能

 

#119 透明な夜に駆ける君と、目に見えない恋をした。

 

透明な夜に駆ける君と、目に見えない恋をした。 (GA文庫)

 

5点。

視覚障害を持つ女の子との恋物語です。

……とはいうものの、途中から視力を失った原因であるガンとの闘病ものになっていましたけどね。

まあ、それ自体はいいんですが視覚に関わる描写が丁寧だったのに、ガンとの闘病が始まった瞬間、どんどん雑になっていったのがすごく残念でした。

主人公とヒロインの関係に好感を持てただけに、私にしては珍しくこの手の難病発覚のシーンで同様して目頭が熱くなりかけていたのですが、終わらせ方が急激すぎて正直冷めました。残念。