今週読んだ本の感想を軽く語る記事のその32です。
読んだ本には僕の好みへの適合度を示す指標として以下の基準で点数をつけていきます。
10~9:文句なしに好き。10点は特に好き
8~7:気になるところはあるけど見てよかった。面白かった作品。
6~5:面白かったけど、なんか気になる、もやもやするという部分が勝る作品。
4~3:最後まで見たけど、あまり感じるものがなかった作品
2~1:最後までみてもなんか納得できなかったり、無理して最後まで見た作品。
0:嫌い。
X:評価不可能
#61 SICK - 私のための怪物 -
7点。
人の精神に寄生し恐怖症を引き起こす概念生命体の討伐を生業とする少女のお話。
設定が目新しく、しっかりした文章で最後まで読ませてくれる。無難に面白い作品でした。
説得力も迫力ともに申し分ない地の文で繰り広げられ、お話も一本筋が通っている良作です。
……良作ではあるのですが、個人的にはそれ以上刺さる点も特にないというのが私の本音。
すごくいい作品だったなあ……とは思うんですけど、読み終わった自分の心にはあまり響かなかったです。
クオリティは高いのですが、自分の好みには当てはまらない作品でした。
#62 イマジン?
1点。
マジで時間の無駄だった。
#63 チルドレン・オブ・リヴァイアサン
9点。
電撃文庫にこの点数つけたの初めてかもしれない。
突然現れた巨大生物とそれにあらがう少年少女たちが繰り広げる
雰囲気暗めのロボットアクション小説です。
非常に心地よい地の文で物語の空気感がよく作りこまれています。
粗筋自体はすごくシンプルでありながら、
大切な人を喪失感を抱えていきる主人公の心情とか、
巨大生物が海を支配していることによって生じている諸問題とか、
巨大生物を倒せるロボットの存在によって生まれる政治的軋轢とか、
緻密に寝られた舞台設定を筆者の優れた文章力で余すことなく表現されることで、作品の空気管がきっちりと伝わってくる良作でした。
物語の展開自体は驚かされるような点とか、
心を熱くさせたり、揺さぶってくるというような特筆する点はないのですが、登場人物、舞台設定、立場ごとの背景をもとに丁寧に物語を展開していっているのでちゃんと面白いです。
話を進めるだけで心地よく、読み終えた後の満足感たるや、筆舌に尽くしがたいものがあります。
話の面白い優等生タイプですね。これは。
総じて、設定とか文章力とか土台の部分が堅実で安定感のある作品でした。