抹茶タケノコ

毎週日曜に小説の感想を投稿しています。

【感想】小説の一口感想まとめ その72

今週読んだ本の感想を語る記事その72です。

 

読んだ本には僕の好みへの適合度を示す指標として以下の基準で点数をつけていきます。

 

10~9:文句なしに好き。10点は特に好き

8~7:気になるところはあるけど見てよかった。面白かった作品。

6~5:面白かったけど、なんか気になる、もやもやするという部分が勝る作品。

4~3:最後まで見たけど、あまり感じるものがなかった作品

2~1:最後までみてもなんか納得できなかったり、無理して最後まで見た作品。

0:嫌い。

X:評価不可能

 

#108 君が夏を走らせる

君が夏を走らせる(新潮文庫)

 

9点。

16歳の不良少年が、先輩の奥さんが退院するまでその子供の1歳児の面倒を見るという話。

不良少年を自由気ままに振り回す一歳児が本当にほほえましい。

そして不良少年が一歳児と仲良くなればなるほど、一歳児を通じて色んな人と仲良くなればなるほど、タイムリミット=一歳児のお母さんの退院が迫ってくるのが切なくなる。

大概の人は一歳のころの記憶なんて残ってませんからね。どれだけ仲良くなっても、たかだか一か月の記憶なんて忘れちゃう。

 

後味が切なくて最高。良い小説でした。