今週読んだ本の感想を語る記事その89です。
読んだ本には僕の好みへの適合度を示す指標として以下の基準で点数をつけていきます。
10~9:文句なしに好き。10点は特に好き
8~7:気になるところはあるけど見てよかった。面白かった作品。
6~5:面白かったけど、なんか気になる、もやもやするという部分が勝る作品。
4~3:最後まで見たけど、あまり感じるものがなかった作品
2~1:最後までみてもなんか納得できなかったり、無理して最後まで見た作品。
0:嫌い。
X:評価不可能
#125 傲慢と善良
8点。
帯に偽りなく、すごく刺さる小説でした。すごく嫌な意味で。
失踪した婚約者を捜索する過程で「結婚」という事象の嫌な部分についてガッツリ向き合っていく作品です。
ここでいう「結婚」とは結婚生活ではなく、結婚に至るまでの過程のすべてです。
より具体的に上げるなら、
- 30半ばでも結婚できない人
- そういう人の親
- 結婚に踏み切れない人の心理
- 将来について考えてしまうこと
- 結婚を決断してくれない相手への駆け引き
- 結婚相手への妥協
などなど、現代社会における結婚にまつわる全ての事象の、すご~~~~く嫌な部分をこれでもかと描写してます。
20代の終了が近づいている私には本当に刺さりますね。本当に泣きそうになりました。
特に刺さったのは、失踪した婚約者がかつて利用していた結婚相談所を訪れた際に主人公が言われたセリフ
「皆さん(=結婚相談所に来る人)は自己評価は低い一方で自己愛の方はとても強い」
いや、別に結婚相談所に登録しているわけでも、婚活しているわけでもないんですけど、この言葉を見た瞬間にボディブロー食らったみたいに打ちのめされました。
ボディブローを食らったこともないですけど。