注意
それなりに負の感情を抱えているので、不快な気持ちにさせてしまうでしょう。(6000文字ぐらい書いた)
上記了承の上読み進めていただけますと幸いです。
OK?
炎上している事実について
というわけで、バッチバチに炎上しているスクスタ20章ですが
まず、僕から言いたいことは3つ
- 生理的に受け付けないのはしょうがない！
- でも、ライターのアカウントに直接誹謗中傷送ってんじゃねえボケ！
- ましてや、アニメのライブチャットでスクスタ20章の批判書くのはやめろクソが！
確かにギスギスした雰囲気が苦手で見てられないという気持ちはわかる。
エマちゃんとか静かにマジギレしてたし(同時に指出さんすごいなって思った)
あと、ランジュのやり方や言動が不快という気持ちもわかる。
ちょっとやりすぎだとは思う。
でも脚本家に直接リプライ送るのはやめよう。ランジュのやってることと同じだぞ。
そしてアニガサキのライブチャットにスクスタ20章の批判書いてるやつ！！！
バッッッッカじゃねえの！？
もし不快に思ったのなら、自分のTwitterにとどめとけや！！！
アニメ5話を楽しみに配信に来ている人たちに、アニメと関係ない自分の負の感情ぶちまけても誰も得しねえからな！！(得するコメントが存在するかはともかくとして)
20章の内容についての個人的な意見
正直、僕はかなり面白い試みだと思ってます。
いや、別に擁護しているわけじゃなくて。
配信されて真っ先にストーリーを見て「ほ～、結構面白いことやるじゃん」って思いました。
だから、スクスタ20章がトレンドにあがって「やっぱみんな展このテーマに興味あるよな～」って思って見てみたらボロクソに叩かれていてびっくりしたぐらい
パッと見、スクスタ20章の不満点としてあげられる部分は大きくわけて
- ランジュのやり方
- 同好会の分裂(Diver Divaの裏切り)
の2点になると思います。
それぞれ（特に推しのいる後者について）僕なりの解釈と意見をつづっていこうと思います。
ランジュのやり方
彼女なりの善意(の押し売り)であることを考慮しても「同好会の活動を阻害して、スクールアイドル部に来てもらう」というやり方が気持ちのいいものではないことは否定しません。
良い言い方をすれば「わかりやすい敵キャラ」、悪い言い方をすれば1stシーズンの栞子と同様に「極端なキャラ付け」でしょう。
「もうちょっと穏便なやり方はなかったのかな？」とも思います。
（練習の妨害とかは先述した通りやりすぎで、同じタイミングでライブをしたら観客をすべて持っていかれる描写だけでも良かったのではないかと思う。μ'sとの練習を扱いたかったのかもしれないけど)
で、そんなハラハラドキドキの展開を僕は面白いと思っているのではなく、ランジュの方針が同好会メンバーに与えた問いかけについて面白いと思っています。
それは「立場も実力もプロになれるとしたらどうするのか？」ということ。
あ、もちろん直接そんなセリフがあったわけではなく同好会の現状を分析した結果です。
アニメラブライブの南ことりのセリフに以下のようなものがあります。
プロのアイドルだったら私たちはすぐに失格。でも、スクールアイドルならやりたい気持ちを持って自分たちの目標を持ってやってみることができる！！
このセリフ（とその前のやとり）ではスクールアイドルの魅力、プロとの違いとして「人前に出るのは苦手でも、運動が苦手でも、おっちょこちょいでも、やりたいと思ったらやってみることができる」自由度の高さを紹介しています。
逆に「プロのアイドル」とは「ある程度の水準を満たす必要のあるアイドル」と解釈できます*1
で、ランジュの話に一度戻ってみましょう。
ランジュはニジガクの子達が「磨けば光る原石」であると評価し、プロの指導者や充実した設備からなる「正しく成長できる環境」を提供します。
実際に彼女の用意した環境のある部に移動した愛、果林、栞子のダンスパフォーマンスは大幅にレベルアップしていることが描写されています。
しかし、その代償としてランジュの実力に見合うレベルを要求され、実力不足であればステージで歌うことは許されません。
(11/5追記:1曲ぐらいならソロでって言ってた)
つまり、スクールアイドルという世界に疑似的なプロの状態を構築していると思ったりしました。
「自由を狭めてパフォーマンスを向上させられること」と
「粗削りでも好きなことをできること」
どちらがすごいスクールアイドルになるのか？
あるいは、どちらがスクールアイドルにとって幸せなのか？
というのが2ndシーズンの現状のテーマだと僕は感じて、そのテーマについて今後の展開を非常に楽しみにしているというのが素直な感想です。
もちろんパフォーマンスを高めて好きなことができるのが一番いいんですけどね。
パッと見、ランジュはそれができているように見えますが、かすみからは「すごいけど、すごいスクールアイドルではない」といわれています。
これは僕の思い過ごしで終わるのか、それとも何かしら用意してくれるのか。
まあ、かなり頑張って組み立てた理屈なのでどっか崩れたら一瞬で破綻するんですけど（）
同好会の分裂(Diver Divaの裏切り)
めっちゃ涼宮ハルヒのタイトルっぽいなって思った
さて。Diver Diva（と栞子が）スクールアイドル部に移ってしまった件について。
そして残った同好会メンバーと対立してしまった件について。
果林先輩
まず、果林先輩について。
もう、本編の果林先輩の以下の2つのセリフがすべてなんですけど
私は、私の目指すスクールアイドルになりたい。
(1章9話)
私はお友達を作りたくて同好会に参加したわけじゃないわ
(中略)
なんでもかんでも一緒っていうのは違うと思う。
私たちは仲間でありながらライバル同士、お互いを磨きあい高めあう関係でいたいの
(20章3話)
もうこれ以上、果林先輩のスタンスについての説明いります？
薄情な人間にも見えますが、ニジガクはμ'sやAqoursと違いアイドルグループではなくソロ活動をメインとするアイドルが所属する団体にすぎません。
果林先輩の目指すスクールアイドルアイドルになるために適切と判断した環境がスクールアイドル同好会ではなく、スクールアイドル部だっただけのことです。
あと別に彼女はバックダンサーに甘んじる気は一切ないのでそこも理解しましょう。
練習の妨害については何か言ってもいいように思いますが……(本当に妨害についてはノイズ成分のほうが大きいので困ってる)
僕は果林先輩推しではないのでこれぐらいにします。
愛ちゃん
で、愛ちゃんについて。
Diver Divaはそろって裏切り者扱いされていますし、トレンドに上がったときに「愛ちゃん推しにとってはつらいかもしれません」みたいな警告も見てしまいましたが、愛ちゃん推しとして言わせてほしい。
「あなたは宮下愛をわかっていない！」
ゾルフ・J・キンブリーのセリフを言いたかっただけなのは否定しません。
彼女が部に移動した理由は大きくわけて2つ
- 同好会にいたままでは練習ができないこと
- 何も知らないまま全否定したくなかったこと
前者については非常に合理的な考えだと思います。練習できないのはランジュのせいなんですが、それはいったん置いといて、大事なのは後者。
愛ちゃんは1stシーズンの時点で「上っ面だけ見て否定する」という行為について否定的な立場をとっています。
例えば9章で栞子がせつ菜をディスったことに対して
せっつーのことよく知りもしないのに、上っ面だけ見てものをいうのもどうかと思うなあ
と苦言を呈しています。
また、10章1話でほかのメンバーが栞子の横暴に対して文句を言う中、彼女は栞子の評判について調査し、栞子の実績を評価し、栞子について理解しようとしています。
……ここまで書いて愛ちゃんの1stシーズンにおける目立った出番が勉強会とこれぐらいしかないことに気づいて少し悲しくなりましたが。
言葉の通り愛ちゃんはランジュとも仲良くなりたいのでしょう。
先ほどプロがどうとかいいましたが、(練習はできるので部に身を置きつつも)愛ちゃんは自由と高いパフォーマンスのどちらがいいか、ではなくランジュという人間を重視しするという別の立場をとっていると考えられます。
それ以外にも愛ちゃんは「色んな経験をしたい」という動機でスクールアイドル同好会に参加しているので、その動機に沿った行動をしていると思います。
もちろん、練習妨害については何かしてあげてほしい気持ちはあるのですが……
本当に個人的な意見なんですけど（今までも個人的な意見だけど）、ランジュはスクールアイドルに対しては栞子と違ってかなり好意的なので、裏技的な方法を使って練習するよりも、目指すものは同じであるランジュの意見を理解し、練習できる場所を整える方が愛ちゃんらしいと思うんですよね。
ただ、あなたちゃんも多分似たような方針なんですよね。
だから1stシーズンでは愛ちゃんの出番なかったのかなあって思いました。
2ndシーズンでは活躍できるかな……
同好会に残ったメンバー
さて、裏切り行為だなんだと物議をかもしたDiver Divaですが、その他のメンバーの反応について分析したいと思います。まずは同好会に残ったメンバーについて。
同好会に残ったメンバーで一番過激な反応を見せたのがエマちゃん。
声を荒げてはいませんが、明らかにブチ切れてます。
癒しボイスなのに声がマジで怖かった。シールド3枚ぐらい割れそう
エマちゃんがブチ切れている理由は至極簡単。
彼女はスクールアイドルになるために日本にきたから。
そして、スクールアイドルが大好きだから。
なので、
「どんなに恵まれた環境を与えられようと好きなことができなければ意味がない」
というのがエマ、彼方、せつ菜、かすみの意見です。
僕はイマイチ彼方ちゃんというキャラへの理解が浅いのでアレなんですけど、
他の3人は上記の意見に加えて
エマ→前述の通り
せつ菜→大好きを大事にしたいキャラ
かすみ→同好会という場所に思い入れがある。
というように各々のバックグラウンドが用意されていると思います。
一方で璃奈ちゃんが同好会側の理由は現状不明・・・のはず。
歩夢も同様だけど、歩夢の場合はあなたちゃんの存在が大きそう。
しずくの行動
一方で、ゲリラライブ後に部に移動することを決めたしずく。
これに関して
クオリティは100人中100人がかすみより、ランジュのほうが上だと答えるだろう。
でも、なぜかそれには同意できない。その理由が知りたい。
(20章10話のセリフを要約)
これだけでも十分立派で納得できる理由でしょう。
「しずくらしい」 かどうかについては「しずくらしさ」を僕はうまく言葉にできないのでわかりませんが、*2彼女なりに悩み考えた結果だと思います。
多少強引な解釈をすれば、1章序盤で演劇部から表現力を得ようとしたように、自分に足りないものを他の環境から得ようとする性質があるので、部へ移動することに全く根拠がないわけではないです。
栞子について
栞子の立場は結構特殊で、愛ちゃんに近いです。
栞子は行動のベクトルは違いますが、
- スクールアイドル部を理解してもらう
- その善意は間違っている
栞子は上記の2点をランジュに理解してもらうためにスクールアイドル部のほうに身を置いて行動しています。
ランジュの幼馴染であり、過去に同じ過ちをした似た者同士である栞子にしかできない役割です。
各メンバーの立場への総括
長々と書きましたが10人の同好会メンバーは以下の様に分類できます。
高いレベルのパフォーマンスを重視
果林
スクールアイドル(とその自由性)を重視
せつ菜、エマ、彼方、かすみ
「あなた」がいることを重視(暫定)
歩夢、璃奈
ランジュという人間の理解/説得をしたい
栞子、愛、(あなた)
「すごい人」と「すごいスクールアイドル」の違いを知りたい
しずく
ランジュという敵キャラの存在と彼女が作り出した疑似的なプロの環境にが用意されたとき、各メンバーがそれぞれしっかりとした自分の考えを持っていることを示し、納得できる立場をとっている、よくできた導入だと僕は思います。
歩夢と璃奈、（あと彼方）はもうちょっと描写が欲しいところですが11人もいるのでしょうがないですね。
スクスタ20章についての総括：ランジュと栞子
ランジュと栞子は善意の押し売りにより嫌がられるという共通点を持っていますが性質が微妙に違います。
栞子は方角を正しく導こうとするキャラだったとするのなら、ランジュは道を正しく導こうとするキャラです。
具体的に東京→京都への旅で例えてみましょう。
栞子
京都に行きたいのに「あなたは泳ぐの得意だから沖縄のほうが楽しめます」と言ってくる。なんなら「わび・さびとかわからないと思いますよ」とか言ってくる。
ランジュ
京都に行くことは大賛成。
でも、「ドライブしたいから車で行きたいな」というと
「え？新幹線のほうが早くない？」って言ってくる。
挙句、「じゃあ、現地で合流しよう！」と言って車で行こうとすると免許証を隠す。
どっちも普通に嫌だな……(ランジュを猗窩座で例えようとしたのは内緒)
かなり過激な味付けで不快に思う人は少なくないかもしれませんが、彼女らの方針により1stシーズンと2ndシーズンそれぞれで
1stシーズン ：適性のあること or やりたいこと
2ndシーズン：(やりたいことが) 高いレベルになること or やりたいようにできること
どちらがより良いことなのか？というテーマが付与されています。
まあスクールアイドルという概念的に答えは決まっているのですが、こういうテーマを掲げたうえでどのように結論を導くのか僕は非常に楽しみです。
毎日劇場みたいにホワホワした内容が見たかったとか、喧嘩するラブライブは見たくなかったとか、そういう気持ちは理解できます。
でも、別にキャラへの悪意を持って描かれているとまでは思わないです。
虹は一人一人の目指すものが違うことについても度々触れられていますし、繰り返しになりますが、今回で各メンバーがとった立場はちゃんと考えられたもので、これまでの行動や設定をある程度踏襲しているものだと思います。
(もちろん練習の妨害はやりすぎで、れで同好会メンバーが練習できていないことに対してあまり触れてないのはちょっと冷酷な気もします。この辺ちょっと擁護はしづらい）
ただそれ以上に提起された問題が非常に興味深いものであり、20章はまだ導入の段階なのでこれからどうなっていくか楽しみにしたいです。
本当に愛ちゃんや果林ちゃんが部に入っただけで、なんもしなかったらブチ切れていいと思います（あなたちゃんや栞子に全部持っていかれそうな気もする）
でも、まだ早い。僕からは以上です。
