今週読んだ本の感想を軽く語りつつ、
僕の好みへの適合度を示す指標として以下の基準で点数をつけていきます。
10~9:文句なしに好き。10点は特に好き
8~7:気になるところはあるけど見てよかった。面白かった作品。
6~5:面白かったけど、なんか気になる、もやもやするという部分が勝る作品。
4~3:最後まで見たけど、あまり感じるものがなかった作品
2~1:最後までみてもなんか納得できなかったり、無理して最後まで見た作品
目次
基本的に題名のみ書いてますが、同名の作品がありそうな場合は著者をカッコ書きで記載します。
#11 雪国(著者:川端康成)
7点。
近代文学は気が向いたときに教養として読んでますが、川端康成は初めて読みました(普段は夏目漱石とか芥川龍之介を読んでる)
教養としては読んではいるものの、近代文学は時代の差から読みにくいという印象を抱いていましたが、川端康成は比較的最近の作家ということもあってだいぶ読みやすかったです。
男女の機微の描写というか、芸者の仕草や心理の描写に対してなんつーか……エロか色気を感じました
人間の仕草だけじゃなく情景の描写もエロ雅というか、気品があって引き込まれましたね。
個人的にが、夏目漱石の描写は情景を具体的に想像できる上手な描写で、川端康成はやや詩的よりで、美しく、心にグッと来る描写をしている印象を受けました。
一方で、物語の内容は時代や感覚の差もあっていまいちピンとこない部分がありました。
教養がないだけとも言います。
ですが、男女の心の機微を色香満載に描いているだけで十分読み応えがあり、十分に楽しめた、ということで7点です。
我ながら、偉大な文豪に対して生意気な評価だとは思いますがこの点数は文の良し悪しとか、教養とかではなく大衆娯楽としての面白さなので何卒。
#12 友達の後ろで君とこっそり手を繋ぐ。誰にも言えない恋をする。
7点。
最初に一言。僕は攻撃力の高い女が好きです
五等分の花嫁はニ乃推しです。
ついでにいうと性悪女とめんどくさい女も好きです。
これで感想の9割は語りました。
これまで感想を書いてきた作品は着実に展開を積み上げて、最後にきっちり詰めるものがほとんどですが、本作は最後にグッと一気に魅力を上げていきました。
魅力を上げていった、というか最後に僕の心に爪痕を残していったという表現のほうが性格ですね。
最初は地の文が少々気になりましたけど、メインヒロインが本性を出した後はヒロインが可愛かったので問題ないです。僕は性悪で攻めっけの強い女が好きです。
それに加えて、仲良し5人グループの関係を崩したくない主人公 VS グループ内のイケメンと付き合いたいメインヒロイン の構図がなんだかんだで面白い。
最後でぐっと上げていくとはいいましたが、
先述した物語の基本軸自体は興味深い内容になっていたので、個人的に性癖どストライクな最終章まで読みすすめることができました。
読み返してみれば序盤にちょっとした伏線が張られていたり、最終章までの下準備はちゃんと積み上げています。
気になるところを上げるとしたら、やはり地の文でしょうか。
ちょっと説明くさかったり、読みづらかったりするのが若干気になりました。
読みづらいというのは文章的な意味だけでなく、視覚的にも同様で、改行が多くて視線が絶え間なく変わるのでちょっと疲れます。
これ(改行が多いこと)は電撃文庫の最近の方針かもしれませんが*1。
それ以外は非常に好き……というか個人的な性癖に突き刺さっていたのでもう全てOKです。
私は物語の最後が良ければだいたいそれで納得してしまうちょろい人間なのです。
*1:魔導書作家になろう!を見て思った