今週、読んだ本の感想を軽く語る記事のその16です。
読んだ本には僕の好みへの適合度を示す指標として以下の基準で点数をつけていきます。
10~9:文句なしに好き。10点は特に好き
8~7:気になるところはあるけど見てよかった。面白かった作品。
6~5:面白かったけど、なんか気になる、もやもやするという部分が勝る作品。
4~3:最後まで見たけど、あまり感じるものがなかった作品
2~1:最後までみてもなんか納得できなかったり、無理して最後まで見た作品。
0:嫌い。
#37 悪魔と呼ばれた男
7点。
読みやすい文体で繰り広げられる長編ミステリー。
少数精鋭の特殊な捜査班が連続殺人を追いかけるというハードボイルドな小説でした。
人間離れした洞察力で推理を展開する阿久津という男と、
犯罪心理学の知見を持ちつつも阿久津に振り回される天海の会話のテンポの良さが魅力。
事件の裏に潜むドラマで見せていくというよりは
探偵側のキャラクターが中心にあって、事件に適用させていくタイプの作品です。
いや、別に事件とキャラクターは無関係じゃないんですけどね。
ページ数は多いですが、
戦術のキャラ同士の会話の良さと、文の読みやすさのおかげで
サクッと読んでサクッと楽しむことができました。
急に現実離れした特殊能力が出てきちゃったことと、
真犯人がわかりやすすぎたのがちょっと残念。
推理の部分も……少し物足りなさを感じる部分がありました。
あんまり推理している感がないといいますか。
奇をてらった展開がない意味では、
王道で安心して楽しめるというところでいい本だと思います。