久々に、週に2冊読めました。
今週、読んだ本の感想を軽く語る記事のその18です。
読んだ本には僕の好みへの適合度を示す指標として以下の基準で点数をつけていきます。
10~9:文句なしに好き。10点は特に好き
8~7:気になるところはあるけど見てよかった。面白かった作品。
6~5:面白かったけど、なんか気になる、もやもやするという部分が勝る作品。
4~3:最後まで見たけど、あまり感じるものがなかった作品
2~1:最後までみてもなんか納得できなかったり、無理して最後まで見た作品。
0:嫌い。
#39 高嶺の花には逆らえない
3点。
起承転結がよくわからねえ・・・。
この手のラブコメにしては珍しく一目惚れした女の子に主人公がアタックし続けるという作品でした。
主人公の目的が明確なので、ページを捲りたくなる程度のほどほどの面白さはあります。。
文章はやや読みにくいけど、読めなくはない程度です。
ですが、作中のイベントが盛り上がりにかけるうえに、各章のお話や、この本一冊の中で話をしっかり締めてくれていないので、読み終わっても特にこれといった感想を持てません。
「で、結局なんだったの?」という感想が周期的にやってきてしまい、最後もその感想で終わってしまいました。。
一冊のラノベ長編ではなく、週刊連載という形式で展開されていたら面白かったかもしれません。
あとは、キャラクターの行動とストーリーの方向性(目的)のバランスが悪い印象を受けました。
ストーリーの目的を考えれば、キャラクターは理屈の整った行動をしている気がしないでもないけど、キャラクター一人に注目してみると何しているんだろう、と思ってしまいます。
まあ、ストーリーのためにキャラが動いているなということです。
あと、やっぱ不自然なほどに鈍感な主人公嫌いだなって思いました。
多分これがこの感想を抱くに至った要因の8割ですね。
#40 死にゆく者の祈り
8点。
教誨師の坊主が死刑囚の友人を救うために奔走する、というストーリーです。
ミステリはセントラルクエスチョンがはっきりしているのでページが進みますね。
本作はコンセプトからすでに面白いと思えましたし、内容も期待に違わぬものだったので大満足です。
最後のギリギリのページまで、命題の結論が確定するギリギリのラインを往復し続けるので緊張感を存分に味わえる作品となっています。
最後の展開はちょっと駆け足で強引過ぎた気がしなくもない(そうじゃなかったら9点でした)ですが、お話の構成がかなりきれいな作品だったと思います。
別の死刑囚の死刑執行執場から物語が始めておき、
そのシーンと同じようなセリフを救うべき友人の死刑執行直前のシーンに描くことで
死刑執行直前であることの示唆や緊張感を演出する、という構成には感服しました。
序盤に設置した伏線を最後の最後にきっちり回収していく様子も非常に良かった。
また、非常にきれいで読みやすい文章で構成された作品でした。
文字数も多く、難しい言葉もしばしばでてくるのですが、読むのが苦しくないですどころ、読んでいて楽しい文体だったと思います。
違和感なく難しい言葉や漢字が出てくる他、本作の主人公がお坊さんということもあり、仏教関係の言葉が頻出します。
なので、作者さんは仏教にゆかりのある方なのかと思ってウィキペディアを調べてみたら、かなりこだわりを持って文を書いてらっしゃるみたいですね。
道理で読みやすいわけだ。
今後作者買いの候補に入れ用かと思います。