メタモルフォーゼの縁側
めっっっっちゃ面白かった!!!!
夫に先立たれたおばあさんが法事の帰りに寄った本屋さんで
表紙に惹かれて、BLの意味も知らないまま、BL漫画を買ったことをきっかけに、
本屋でアルバイトしていた17歳の女子高生と仲良くなるってお話です。
この作品の良さはね、僕の語彙力じゃ言語化できない。
つたない文章力で申し訳ない。
ただただ登場人物が暖かいんじゃ……。
誰一人嫌な人がいない。
いるのは自分のやりたいことにひたむきで、相手の好きなことを尊重できる人たちだけ。
この作品の作る空気の温かさ自然と涙が出てきちゃうんですよ。
才能がなくても、何歳になっても、好きなものがどんなものでも、
何かに真剣に取り組むことは楽しくて素晴らしくて、
もしかしたら誰かの人生をいい意味で変えられるものなんだって伝えてくれる作品です。
ただ好きである。
読み手であれ、作り手であれ、めりこむ理由なんてそれだけでいいんですわ。
漫画やアニメみたいな創作物が好きな人ほど、この作品は響くと思う。
この作品は作ること、読むこと、好きであること、すべてを肯定して受け止めてくれる傑作です。
言語化は無粋なんだけど、あえて言語化できる範囲で良さを語ると、細かな人物の描写が細かくてよかったです。
作品にはまったおばあさんが、単行本の刊行ペースを気にして、
旦那さんの仏壇に「まだそっちへは行けないわ」言うシーンとか好きです。
わかるよ。アレの発売日まで死ねないって気持ち。よ~~~くわかる。